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電子帳簿保存法対応の新機能導入事例

2025年06月14日 スタッフブログ 平川 開発 

電子帳簿保存法の施行から1年以上が経過しましたが、依然としてその運用に関するご相談やご依頼を多くいただいています。今回は、システムのバージョンアップを機にご依頼いただいた新機能を紹介したいと思います。
 

これまでの運用

従来の運用では、以下の手順で納品書・請求書の処理を行っていました

1.印刷とスキャン

納品書・請求書をプリンターで印刷し、複合機でスキャンしてPDFファイルを作成。そのファイルをメールに添付して送信。

2.電子請求書サービスへのアップロード

印刷・スキャンして作成したPDFファイルを電子請求書サービスにアップロード。

3.ファイル名の変更と保存

送信した電子ファイルのファイル名を電子帳簿保存法の検索要件に則って変更し、サーバーの共有フォルダに保存。
 
この運用では、印刷やスキャンといった手作業が多く、効率化の余地がありました。
 

今回実装した機能

システムのバージョンアップに伴い、以下の機能を新たに実装しました

1.納品書・請求書のPDF化機能

・プリンターから印刷、複合機でスキャンの手順を省略し、システム上で直接PDFファイルを作成。
・作成したPDFは電子請求書サービスへのアップロードに使用可能。
・取引先送信用と社内保存用の2種類のPDFファイルを作成し、それぞれ事前に設定したファイル名ルールで命名。
 取引先送信用例:Invoice_Tousai_20250531_0001234567.pdf
 社内保存用例:請求書_株式会社○○_20250531_0001234567.pdf

2.PDFメール送信機能

・作成したPDFファイルをメールに添付して直接送信。
・予め登録した定型文をメール本文に自動挿入。
・取引先送信用と社内保存用のファイルをそれぞれ適切なファイル名で管理。

3.ファイル命名機能

・取引先から指定されたファイル名ルールに対応するため、取引先ごとにカスタマイズ可能な命名ルールを設定。
 

まとめ

今回の機能実装により、印刷・スキャンの手作業が不要になり、ファイル命名やメール送信も自動化されました。これにより業務効率が大幅に向上することが見込まれます。また、電子帳簿保存法の検索要件を満たして管理できるようにもなります。法改正や取引先からの要求によりどうしても業務が複雑化してしまうというお客様の悩みは尽きません。こうした負担を少しでも軽減できるよう、今後もお客様のニーズに応じたシステムの提案・提供に努めていきたいと思います。